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「千屋牛」生産に若手参入/ベテランの下で研修中/協力隊「カウボーイ・カウガール」

2015.11.30

地域特産「千屋牛」の生産を盛り上げようと、地域おこし協力隊「カウボーイ・カウガール」が活動を始めています。この秋に県外から着任した高山森人さん(29)、村上みゆきさん(28)の二人です。なじみのない土地で生き物が相手の畜産の仕事に戸惑いながらも、ベテラン繁殖農家の下で牛の飼い方を学び、「牛への愛情がますます強くなってきた」とやりがいをみせます。

井倉牧場の農家と一緒に牛飼いの喜びを実感する高山さんと村上さん(中央左から2人)
井倉牧場の農家と一緒に牛飼いの喜びを実感する高山さんと村上さん(中央左から2人)

二人とも好きな生き物に関われる仕事を求めて参入しました。経験はほとんどないが、公共の井倉牧場を拠点に、牛への餌やりや哺乳など実践を通じて基本作業を習得中です。生き物を相手に苦戦しながらも「手を掛けるほどに懐いてくれる牛がかわいい」「子牛が無事に生まれた時はうれしい」と喜びを実感。地元農家の役に立ちたいとの思いで、高齢農家の作業支援や産地の情報発信などを視野に将来を模索しています。

その一方、和牛繁殖で新規就農する厳しさにも直面しました。高山さんは「牛を経済動物として飼うプロ意識を自覚させられた。安定経営には費用面などでハードルが高いが、活動を通じて農家を増やしたい」と話します。村上さんは「女性一人で大きな母牛を扱うのは体力面で不安があり怖さもある」と心配します。

地元農家ら関係者たちは、産地を担う若い力として期待を寄せます。同牧場ベテラン農家の小川軍紀さん(75)は「毎日が勉強と思い、失敗を恐れず経験を積み重ねてほしい」と力を込めます。女性農家は「牧場に笑い声が増え、弾みがよい。理想のパートナーを早く見つけて定住してほしい」と目を細めます。同牧場利用組合の森立夫組合長(54)は「牛飼いは中途半端な気持ちでは務まらない。厳しさもあるが、現場で一つずつ学び、将来は牧場を任せられるようになってほしい」と励まします。