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ブドウ品質アップへ新たな挑戦/産地のつながりに感謝/県知事賞の女性農家

2016.12.7

ブドウ畑に活用する落ち葉を集める農家
ブドウ畑に活用する落ち葉を集める農家

JA阿新ぶどう部会は特産ブドウ「ピオーネ」の品質アップに成果を上げています。共励会ではベテランにとどまらず、次々と新しい生産者が入賞を果たすなど技術の継承と共有化が進みます。専業農家となって5年目の小梶百合子さん(69)もその一人で、今年の新見市共励会で県知事賞に輝き、「農家とのつながりの中で努力不足を痛感し、新しいことに挑戦する勇気をもらえた」と産地に感謝します。

小梶さんは定年後、両親からピオーネ10アールの畑を受け継ぎ、女手一つで経営を切り盛りしています。ただ、品質で最高ランクに位置付けられる「赤秀」がほとんどなく、果皮の色づきが課題でした。特に昨年産は房が記録的に大きくなり過ぎ悩んでいました。

そんな時に立ち直るきっかけになったのが講習会でした。JAや新見農業普及指導センターの指導員から「思い切って新しいことに挑戦してみては」と助言を受け、吹っ切れました。今年は着果数を前年に比べ2割減らした他、種なしや大粒にするためのホルモン処理の作業を2回から1回に減らす技術を試みました。

その反面で不安もありましたが、経験豊かな農家が集まる会議に出席。そこで情報を共有し、「まだまだ勉強や努力が足りないんだ」と自らのプロ意識の低さを思い知らされました。それから無我夢中で畑に通い詰め、品質アップのために奮起。作業を一人で適期にこなせるようになり、「秀品」の割合も上向くなど今年の結果につながりました。

小梶さんは「『大粒で色が良くおいしい』との声が聞ければうれしい。苦労も吹き飛ぶ」と笑顔をみせます。作業の合間にはイベントや旅行に出かけて息抜きをします。農業だけに半生をささげるのはつまらないと考え、さまざまな友達といろいろな話をして人間関係や視野を広げます。「農作業や生活にもメリハリができて楽しい。好奇心を持ち勉強を続けたい」と意気込みます。