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農業経営に本格参入/水稲と和牛繁殖・肥育/2016年7月

2016.7.29

JA阿新は、水稲と和牛の繁殖・肥育で、自ら農業経営に乗り出しました。従来から牧場3カ所の管理・運営に取り組んでいましたが、平成28年度から農業経営事業として正式に位置付けました。和牛の生産性をこれまで以上に高めることに加え、作り手のいない水田を借り受けて水稲や牧草の耕作も担い、耕畜連携を目指します。地域農業の生産基盤を強め、地域の維持・発展に貢献していきます。
管内の和牛の生産状況は、ブランド「千屋牛」の知名度が高まり販路が広がってきたものの、農家の高齢化や後継者不足などから年間の出荷頭数は780頭にとどまります。さらに環太平洋連携協定(TPP)問題や耕作放棄地の増大への懸念もあり、組合員から事業化の要望が挙がっていました。6月の通常総代会で定款変更を行い、農業経営を正式に事業と位置付けることが承認されました。
計画では水稲・和牛の両部門で3年後の販売額3億9000万円を見込みます。和牛部門では繁殖経営の低コスト・省力化を進めながら子牛の1年1産を確保し、3割増の100頭の生産を目指します。
県・市と連携し、休止中だったスキー場にこのほど6ヘクタールの牧草地を整え、繁殖牛15頭の放牧を始めました。肥育との一貫経営で技術向上と経営収支のバランスを取り、産地全体の4割強を占める年間320頭の肉用牛の出荷を計画します。
水稲部門は来年度からの生産に向け、農地中間管理機構を通じて水田の出し手農家を募ります。水稲担い手部会と連携しながら利用権を設定。29年度は20ヘクタール、30年度は40ヘクタールに広げ、ブランド米の食味向上と品質の高位平準化にも力を入れます。
山本日吉司組合長は「地方創生に向け、新事業を通じて千屋牛の増頭やブランド米の食味向上を進め、基幹産業の農業をけん引したい」と意気込みをみせます。

JAが管理・運営に取り組んでいる「千屋牛」の繁殖牧場
JAが管理・運営に取り組んでいる「千屋牛」の繁殖牧場