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大阪からカウボーイに/おいしい千屋牛を担う/協力隊・増田さん

2017.3.15

「おいしい千屋牛の産地で和牛繁殖に携わりたい」。新見市で畜産に特化した地域おこし協力隊「カウボーイ」として働く増田祐太さん(24)は、将来の担い手を目指して知識や技術を習得中です。大阪市から移住し、着任1年足らずですが、ベテラン農家に教わり日常作業をひと通り覚えました。「とにかく牛がかわいいし、のどかで暮らしやすい土地柄も気に入った」と日ごとに牛や地域への愛着を深め、定住に思いを募らせます。

 

子牛にミルクを飲ませる増田さん。日々成長に触れられるのが喜びです。
子牛にミルクを飲ませる増田さん。日々成長に触れられるのが喜びです。

千屋牛とは偶然にも接点がありました。趣味のツーリングでJAの焼肉店に立ち寄りました。その時に口にした牛肉が香りや味が格別で深く印象に残ったといいます。

将来を見据えて新たな進路を模索する中、千屋牛の生産に関われる協力隊の募集情報を見つけました。今まで見たこともやったこともない仕事に興味と可能性を感じ、迷わず応募。4年間勤めたアパレル店員から転職しました。

和牛繁殖を営む公共牧場で、作業研修をスタートさせました。牛の触り方や綱の結び方すらわからないまま、現場に飛び込みました。子牛に手綱を引っ張られ、体を振り回されたり、思うように動いてくれなかったり、生き物を相手にする仕事に悪戦苦闘しました。研修を受け入れるベテラン農家の小川軍紀さん(76)鶴恵さん(75)夫妻からは、牛に愛情を持って接することの大切さを教わりました。

牧場では繁殖牛80頭の飼育の他、子牛70頭の哺育や育成に携わります。朝晩2回の餌やり、子牛の哺乳、堆肥出しが日課です。「子牛がミルクを飲んで餌を食べて大きくなる。風邪や下痢になることもあり、手を掛け愛情を注ぐほど目に見えて成長を実感できる」と作業を楽しみます。

協力隊員の任務を終える2年先には、即戦力となって産地に貢献するのが目標です。人工授精師の資格取得を目指し、ベテラン農家を手本に牛の体調を細やかに管理できる観察力を養います。一方で「牛を身近に触れられる体験学習などを通じて畜産の仕事に理解を広げ、産地を盛り上げたい」と意欲をみせます。小川さん夫妻は「失敗を恐れず体で覚えてほしい。牛が好きなら必ず結果が付いてくる」と励まします。

ベテラン農家の小川軍紀さん・鶴恵さん夫妻と一緒に餌やりをしています。丸1年を迎え、日常作業をひと通り覚えました。
ベテラン農家の小川軍紀さん・鶴恵さん夫妻と一緒に餌やりをしています。丸1年を迎え、日常作業をひと通り覚えました。