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農ライフ求め移住/トマト団地の先駆けに/東京から新規参入

2017.4.12

神郷高瀬地区で整備が進むトマト生産団地にこの春、最初の新規栽培者が入植しました。東京から移住し、JA阿新トマト部会の橋本澄男部会長のもとで1年間の就農研修を修了した鎌田茂さん(46)・泰子さん(42)夫妻です。ハウス4棟10aのほ場を整え、いよいよ本格的に栽培をスタートさせます。人口減少が深刻な地域でIターン就農の先駆けとして期待がかかります。

神郷高瀬の生産団地にほ場を整え、この春からトマト栽培を始める鎌田さん夫妻
神郷高瀬の生産団地にほ場を整え、この春からトマト栽培を始める鎌田さん夫妻

茂さんは東京の下町、台東区で生まれ育ちました。昔から憧れだった田舎暮らしと農業に一念発起し、百貨店の営業マンからの転身を決めました。大阪で開かれた就農相談会への参加を機に産地の見学ツアーや体験研修に参加。橋本部会長の懐の広さ、地域の将来を考え後継者育成に力を注ぐ情熱に心打たれ、弟子入りしました。

生産団地は新規参入者の定住促進の受け皿にしようと、橋本部会長ら地域住民が結集。県と市の事業で1・2haの造成が進みます。鳥取県境の標高550mの高原に位置し、夏冷涼な気候が高品質なトマトの栽培に適しています。新規栽培向けに提供し、鎌田さん夫妻が最初の入植者となりました。橋本部会長は「模範的な経営を確立し、2人目、3人目の新規就農者が育つよう産地をけん引してほしい」と期待を込めます。

鎌田さん夫妻は、早く1人前のトマト農家になろうとこの1年間、基本技術やノウハウなど実務を学びました。炎天下の作業に自然の厳しさを痛感しましたが、土や水、太陽の恵みを受けながら手を掛けただけ応えてくれるトマトの収穫が楽しみになりました。「生きることの根底にある食べ物を育む農業への意気込みが強くなった」と心を躍らせます。

空いた古民家を借り、長女と3人での田舎暮らしが楽しみです。ここに移り住んでからは、体を動かすことが多くなりストレスがなくったといいます。食べ物がおいしいので家族が健康になったと笑顔を見せます。夫妻は「ここでの暮らしそのものが農業。経済的な豊かさとは違う人間らしい生き方を見つけた。橋本部会長の仕事と向き合う厳しい姿勢を手本に、常に高い目標を据えて挑戦したい」と気を引き締めます。