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ピオーネ100年先へ/ぶどう部会30年祝う

2017.9.11

大粒・種無し・甘いの三拍子が揃ったピオーネ。JA阿新ぶどう部会が先駆けて産地化に乗り出し、今では岡山県が全国一の生産量を誇ります。

大会で30年祝う

主力品種「ピオーネ」を柱にブドウ生産を拡大しているJA阿新ぶどう部会が、発足30年を迎えました。地域農業の重要品目の一つとして年々作付けを伸ばし、2016年は販売高10億円を突破するなど、全国屈指の産地に成長。今年は314人が87㌶を栽培しています。9月3日には記念大会を開いて一層の飛躍を誓い、10日から始まる本格的な出荷に弾みを付けました。30年かけて培ってきた自慢のピオーネを1人でも多くの消費者にお届けし、「おいしかったよ。また食べてみたい」と喜んでもらえる、安全安心、おいしいブドウ作りにこれからも精進していきます。

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産地をけん引したとして、感謝状を受け取る歴代部会長

産地の歩み

 葉タバコ転換からスタート

東京進出でブランド確立

同部会は1988年、葉タバコからの転換で、37戸がゼロから始めました。県や新見市など官民挙げて高品質「ピオーネ」の産地化を推進。02年には県内で初めて東京市場に進出し、ブランド確立の足掛かりとなりました。

今ではピーク時に3000ケース以上が首都圏の高級果物店、百貨店、大手量販店、アジア各国に流通。東京青果の川田一光社長は「甘くておいしい、大粒で美しい房型、日持ちが良いと取引先から高い評価を受けている。まだ量が足りないという声もあり、新しい担い手を積極的に受け入れ、ベテランの力と融合した産地として日本の農業を引っ張ってほしい」と期待を込めます。

販売10億2000万円へ 東京や香港でトップセールス

今年のピオーネは、8月中旬から気温が平年並みとなり日照時間に恵まれたことで、粒張りが上々で甘みが強く、申し分ない味に仕上がっています。11月上旬まで出荷し、期間中には東京大田市場と香港でトップセールを計画。部会役員やJA組合長、新見市長らが現地に出向いてPRします。出荷量1200㌧、10億2000万円の販売を見込んでいます。JAの山本日吉司組合長は「おいしいブドウを作り、確実な選果をすることで消費者の信頼を高め、ブランドを守っていきたい」と展望します。

 開拓者精神を胸に ピオーネ100年先へ

部会では年間1000万円以上を売り上げる農家が育つ他、新規参入者もこれまで22人に上ります。高齢化や園地の維持など課題はありますが、JAの農業経営事業と連携し、新規就農希望者の受け皿を充実させるなどして、産地の維持・発展を目指します。田中邦男部会長は「ピオーネはイタリア語で『開拓者』。先輩の開拓者精神を胸に刻み、100年先まで続く産地にしたい」と力を込めます。

大会には部会員や行政、市場の代表ら280人が出席。30年の歩みを振り返り、歴代部会長らに感謝状を贈るなどして生産意欲を高めました。新見市の池田一二三市長は「最高級のピオーネを多くの消費者に味わってもらえるようPRに努めるとともに、担い手の確保に取り組んでいきたい」と述べました。