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出荷これからの時に/甚大な被害も再起誓う/懸命に復旧作業

2018.7.14

西日本豪雨により、JA阿新は管内の広い範囲で農地や建物への浸水や土砂流入、倒壊などの被害を受けました。出荷が始まったばかりの特産のトマトやリンドウの他、これから本格化するブドウなどで冠水し、一部の施設には土砂が流れ込み、特に23戸350aが深刻です。水田や法面の崩落、水路の寸断も無数にあり、直売向け野菜農家を含めると把握できていない田畑も未知数に広がります。

JAは7月11日までに主力園芸品目の被害状況をまとめました。中でもトマトをはじめ野菜への影響が懸念されます。河川増水で水位が1.5mまで達し、土砂がハウス内に流れ込んだほ場もあります。農家は炎天下の中、後片付けに追われ、トマト農家の一人は「葉が枯れ、花や果実が落ちてしまい目も当てられない。樹の回復を願うしかない」と薬剤や液肥の散布による病気予防に懸命に対処していました。

直売所に出荷最中の野菜が丸ごと流されたり、枯れたりするなど壊滅的な被害を受けた村上潔さん(71)は「今年はナスの調子が良かっただけに残念。ネギやウリも全滅だが、気持ちを切り替えて頑張るしかない」と前を向きます。

水稲はまもなく幼穂形成期を迎え、被害を受けた水田の対策は死活問題です。JA農業経営センターは、組合員から請負う10haの水田の内、約3割で湛水機能を失いました。7月12日には、水路を塞ぐ土砂や流木を取り除き、崩落した水田に土のうを運び込むなどの応急措置に汗を流しました。職員は「組合員から任されている以上、栽培をあきらめるわけにはいかない」と使命を全うします。農産課は「多くの水田で冠水や崩落など何らかの被害が出ているが、調査や対応が間に合っていない」と気をもみます。

山本日吉司組合長は「農作物はこれからの影響が心配される。肥培管理に万全を尽くしたい」と奮起を促します。

冠水によって全滅したナスを手に取り、肩を落とす農家(新見市正田広瀬地区)
トマトのハウスには河川の増水であふれた濁流が押し寄せ、水位が1・5㍍くらいまで浸かりました。花や果実も落ちてしまい、出荷ができない深刻な状況です。
ウリとホウレンソウを栽培していた畑は河川の増水で跡形もなく流され、一面を砂に覆われました。ウリ3本だけが無残に残ります。(新見市正田広瀬地区)
水田の一部が約3㍍下まで崩れ落ちた。湛水するため土のうを積んで応急措置する職員ら(新見市哲多町大野)