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廃園のトマト施設を活用/新規栽培希望者も受入/JAが継承し野菜生産

2019.3.4

JAがハウスを借り受けてホウレンソウを栽培。3月上旬から出荷を始めました。

JA阿新は、経営を断念したトマト農家の施設を直接借り受け、野菜の生産を始めました。レタス、キャベツに続き、3月上旬からホウレンソウを出荷。農産物直売所の冬場の品不足の解消につなげるだけでなく、春からはトマトを栽培して産地の維持にも貢献します。施設や農地を貸し出す組合員は「U・Iターンによる新規就農者や定年帰農者ら担い手の育成のために活用してほしい」と思いを託します。

ほ場は、トマト部会に所属していた農家が所有します。10年間栽培してきたものの、病気を理由にリタイヤを決意しました。ハウスなどはまだ使えるため、JAが自己改革の一環で乗り出した農業経営事業で運用してほしいと申し出ました。

JAはハウス6棟を借り受けました。潅水設備やトラクターなど新規栽培に必要な資材も一式借ります。ハウスの一部では昨年から葉物野菜を栽培しており、新規栽培希望者の体験研修や若手農家の冬場の雇用も受け入れます。

JAがほ場の所有者とトマト栽培希望者とのパイプ役を担う、新たなモデルとしても期待がかかります。所有者にとって農地の維持管理が不要となり、新規栽培者は就農にかかる先行投資など経済的な負担を減らせ、膨大な資本金がなくてもトマト栽培を始められます。ほ場などを貸し出す組合員(67)は、「あと10年は栽培を続けたいと思っていたので残念だが、JAに受け継いでもらい安心できる」と話します。

JA担当者は「施設をそのまま貸し出すことで、借り手と貸し手の双方に喜んでもらえる。産地を守るための一つの手段にしたい」と展望します。